「コンテンツマーケティングで動画を使ってみたい!でも、効果的に使う方法がよく分からない」このような悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか?今回は、そのような不安を持っている方のために、動画の活用法について紹介していきます。
コンテンツマーケティングに動画を取り入れるべき理由
コンテンツマーケディングに動画を取り入れるべき理由を以下に4つピックアップしました。
動画市場が拡大している
スマートフォンや高速回線の普及により、場所や時間にとらわれず、手軽に動画を視聴できる環境が整いました。
Ciscoが2017年6月に公開したレポートによると、2016年から2021年にかけて動画の流通量は4倍に増え、年平均31%の割合で増加する見込みです。(参照:Cisco Visual Networking Index: Forecast and Methodology, 2016–2021)
視聴する人数が増えたことや1人当たりの視聴時間が長くなったことが推測されます。また、動画を視聴できるプラットフォームも多様化しています。YouTubeのほか、ニコニコ動画、AbemaTV、FacebookやInstagramなど、ユーザーは複数のチャネルから動画を楽しむことができます。
さらに、YouTube上で独自に製作した動画を公開するユーチューバーが登場し、人気を得ています。動画市場はますます拡大していくでしょう。
消費者にとって動画が身近なものとなっている
スイッチ・メディアラボの調査によると、40%以上の人が、週1回以上オンラインで動画を視聴しています。(参照:オンライン動画の視聴実態に関するアンケート調査)
さらに、動画の再生時間は、YouTubeでは1日当たり10億時間、Facebookでは1億時間と膨大な数値となっています。(参照:オンライン動画の視聴実態に関するアンケート調査 、TechCrunch)。
そして、消費者の行動調査を行っているニールセンの調査によると、無料動画アプリの利用者数は、2015~2016年の1年間で23%増加しました(参照:ニールセン)。
動画の利用者数、視聴頻度、再生時間がすべて拡大していることから、動画はすでに身近なものになっており、人々が動画を視聴する時間は今後ますます増えていくと考えられます。
圧倒的な情報量の多さ
動画はテキストに比べ、圧倒的にたくさんの情報を伝達することができます。テキストや写真だけの場合と動画を使った場合とでは、情報量の差は何と約5,000倍違うと言われています。(参照:GIV(ギブ))
また、1分間の動画で伝達できる情報量は180万語ですが、これは3600ページ分のWebコンテンツに匹敵します。(参照:ボクシルマガジン)
文字では伝えきれない表情や話し方、感情などを伝えることができますので、視聴者がより一層理解しやすく入り込みやすいコンテンツにすることができます。
さらに動画を利用すると、テキストで表現しにくいコンテンツをわかりやすく伝えることができます。例えば、料理やメイク、DIYなどプロセスや順番があるものなどです。
プロセスや順番があるものは、テキストよりも動画のほうが視聴者にとってわかりやすく、特に有効でしょう。
静止画より動画の方が印象が強い
動画は、視聴者の視覚と聴覚に同時に働きかけます。そのため、動画は視聴者の記憶に残りやすくなっています。
また、音楽や話し方のトーンを変えることによって、視聴者の感情に働きかけることができるでしょう。動画を活用すると、視聴者の記憶に残りやすく感情を揺さぶる効果があるため、ブランディング効果やCV率向上が期待できます。
消費者にもっとも好まれるコンテンツは「動画」
人々が最もじっくり閲覧するコンテンツは動画であり、次いでSNS投稿、ニュース記事となっています。(参照:movieTIMES)
動画はテキスト情報に比べて、情報が受け流されることが少なく、こちらが伝えたい事柄を効果的に伝えられるマーケティング方法であると言えます。
動画が埋め込まれたページは検索エンジンに評価されやすい
動画には、文章では得ることができない豊富な情報が載っているため、検索エンジンの評価が高くなっています。
そのため動画はSEO対策に強いと言われています。(参照:MarkeZine(マーケジン))
コンテンツマーケティングでの動画の効果
コンテンツマーケティングをするにあたって、どんな手法を試してみたいかというアンケートで「動画」と答えた人はなんと52%にも及ぶことがわかっています。(参照:MarkeZine(マーケジン))
なぜ、こんなにも動画マーケティングに注目が集まっているのでしょうか?それは動画には以下のような効果があるからです。
Twitterでは画像よりも動画の方がリツイートされやすい
Twitterの調査では、テレビや音楽関連のツイートは画像よりも動画のほうがリツイートされやすいという結果がでています。(参照:movieTIMES)
動画が拡散されると、より多くの人が視聴することになり、広告効果が増すでしょう。
動画は商品購買の意思決定に大きな影響を及ぼす
動画を活用することは、視聴者の購買意欲を高めることにつながります。
Brightcoveの調査によると、74%の人が「商品購買の意思決定に動画の視聴が関係する」と考えています(参照:Brightcove)。
動画はブランディング効果が高い
広告枠に動画を利用することで、視聴者の認知度や好感度を上げることが可能です。
MAGNAとIPG Media Labの調査から、動画は5秒の程度の視聴でも効果があることが分かりました(参照:https://www.ipglab.com/wp-content/uploads/2017/02/Magna.IPGlab_Turbocharging-Your-Skippable-Pre-Roll-Campaign_external.pdf)。
そのため、たとえ動画をスキップされてしまったとしても、ブランディング効果は高いと言えます。動画のブランディング効果が高いことから、「静止画より動画の方が印象が強い」ということが考えられます。
印象が強いということは、視聴者の感情に訴えかけることができ、印象も強く残ります。映画に感情移入して涙する人を思い浮かべてみればお分かりになるかと思います。
つまり、自社製品やサービスを強く印象付けることができるのです。
マーケターの多くが動画マーケティングの効果を実感している
Animotoの調査によると、マーケターの76.5%が、ビジネスにおける動画マーケディングの効果を実感しています(参照:Animoto Blog)。
半数以上のマーケターは、次年度の動画への投資を増やすとしており、ますますマーケティングに動画を活用する企業は増えるでしょう。
コンテンツマーケティングで動画を効果的に使うコツ
動画の効果を上げるには、どのようなものを作成すればよいのでしょう。
「目的を明確にする」
動画コンテンツによって達成したい目的を明確にしなければ、せっかくコンテンツを作成しても売上や認知度に結びつかず失敗となってしまいます。
また、目的が曖昧だと、動画の内容もメッセージ性が薄れ、せっかく見てもらっても何を伝えたいのかよくわからないものになってしまいます。
視聴者にきちんとメッセージを伝えるには、
「動画を見てもらう人はどんな人か」
「動画を見終わった後にどんな行動をとってもらいたいか」
を明確にすることが必須です。
ちなみに、すでに動画を活用している企業が掲げた目的の中で、圧倒的に多いのは「認知度アップ」、次いで「ファンを増やす」「商品の購入・会員登録の促進」となっています。(参照:Web担当者Forum)
「品質とインパクト」
視聴者にインパクトを与える動画であれば、話題になる可能性が高く、SNSで拡散されやすいでしょう。
視聴者参加型や、おもしろ動画、特別感のある動画などニーズなども考え自社製品やサービスをアピールしながら他にないような動画を作ることが大切です。
また、動画を見た人が思わず商品の購入ページに行きたくなるような行動をとらせるように、購入までの導線をきちんと引くことを忘れないようにしましょう。
また、高品質な画質やカメラワーク、画像の編集などは、視聴時間を左右する重要なポイントとなります。しかし、外注に出す予算もなく、自社で機材やソフトを準備する経費もかけられないとお悩みの方も多いのではないでしょうか。
そこで、自社で簡単に動画を作成できるサービスをご紹介します。以下は、テンプレートを利用し、画像や動画を挿入するだけで動画を作成できるサービスです。ただし、編集できる箇所は限定されるため、自由度は低くなっています。
①Adobe Spark Video
無料で利用できる
Adobe社が提供するモバイルアプリのひとつ
「Spark Post」「Spark Page」「Spark Video」の3つの基本アプリがあり、「Spark Video」に動画の簡単な編集機能がある
DropboxやFacebook内から画像を持ってくることが可能、さらにSpark Video内での画像検索が可能
自分の声を動画に入れることができる
有料版は980円/月(動画内のロゴを自社ロゴに置き換えたり、文字のフォントや色を編集して自社テーマを設定したり、チャットサービスが利用できる)
動画のテンプレートは8パターンと少なめ
ビジネス向けのテンプレートは少ない
②Fast Video
動画一本あたり数千円~1万円
ビジネス向けテンプレートが豊富(施設紹介や商品紹介、インタビュー、ハウツー動画、イベント告知など)
テンプレートのオーダーメイドが可能(2017年12月現在、50本以上/月のユーザーのみ利用可能)
複数のユーザーによる制作を一括管理できる
③Richka(リチカ)
・動画一本あたり数千円
・記事コンテンツからスライドショーのような動画を作成するサービス
・既存のテンプレートはなく、完全オーダーメイドの専用オリジナルテンプレートのみ
SNSで拡散されやすい内容にする
顧客がSNSでコンテンツをシェアしたいと思う背景には、誰かに共感を求めたいという心理が働いています。そのため、SNSでの拡散を狙う場合は、共感を求めるコンテンツ作りが必要です。
共感を求める動画には以下のようなものが考えられます。
心温まる感動的な動画
ハウツー動画
思わず笑ってしまうユニークな動画
思わず微笑んでしまう可愛らしい動画
料理など美味しそうな動画
ターゲットが「カッコいい」と感じやすい動画
ハプニング動画
また、年代を問わずよく見られている動画は、商品レビュー動画です。商品を購入しても問題なく使えるかなどの不安を解消したいというニーズがあると思われます。そのため、商品購入前の不安を解消できる動画を作成すると、多くの人に視聴されるでしょう。
また、動画を見た顧客がシェアしたり、いいねを付けるときは、どういう感情が背景にあるかを考えることが重要です。
日本人が動画をシェアする主な理由は、製品がいいから、人の意見を聞きたいから、共通の関心を持つ人にシェアしたいからの3つ。
商品のすばらしさを伝える動画や、ターゲットが関心をもつ情報を含んだ動画を作成すると、シェアされやすいでしょう。
テキスト情報を充実させる
動画の内容は、検索エンジンに読み取ってもらうことができません。
そのため、「タイトル」「タグ」「説明コメント」をキーワードを意識して作成し、検索エンジンにテキスト情報を読み取ってもらうよう工夫しましょう。
動画を見た後の導線を設計する
視聴者が動画を見た後に、即座に行動をとってもらえるように設計しましょう。
例えば、オウンドメディアや商品購入ページへのリンクを動画の最終画面に出し、視聴者にアクションをとってもらえるよう誘導しましょう。
動画を視聴するプラットフォームをターゲットによって使い分ける
世代を問わず一番利用されている動画視聴のプラットフォームはYouTubeです。
しかし、2番目以降によく利用される動画視聴のプラットフォームは、視聴者の年代によって異なります。
Influensterが実施した調査によると、37~52歳の世代では、2位はFacebook、3位がInstagramなのに対し、22歳~37歳の世代では 2位がInstagram、3位がFacebookと逆転しています。
22歳以下の世代では、2位がInstagram、3位がSnapchatとなっています。アンケートは米国で行われているため、日本人の嗜好とは異なるかもしれません。しかし世代によって動画を視聴するプラットフォームが異なるのは、日本人も同様でしょう。
ターゲットの年代を考慮し、動画を配信するプラットフォームを適切に選択しましょう。
BtoB動画マーケティングのポイント
BtoB企業の動画の成功ポイントは以下の2点です。
クオリティの高さ
論理的な意思決定を行う企業にとって、説得力のある情報を提供する
顧客である企業から信頼を得る必要があるため、動画のクオリティの高さは必須といえます。また、動画で感情に訴えかけても企業は購買活動を行いません。企業が購買の意思決定をするときに求めるのは、説得力のある情報です。
説得力のある情報としては以下の2種類が考えられます。
商品・サービスの説明動画
顧客へのインタビュー
商品・サービスの説明動画では、納得感を与えることができます。また、顧客へのインタビューでは、第三者の意見という形が、視聴者に信頼感を与えることができるでしょう。
⇒オウンドメディア運営コンサル・運営代行のお問い合わせはコチラから
まとめ
どうしても人の目は動くものを捉えようとするため、動画はとても効果的です。その動画も、ただ作れば良いわけではなく、あらゆる方面からのインパクトが必要になります。
本を選ぶ時もタイトルにインパクトのあるものは売れやすくなるのと同じで、インパクトのある動画はどうしても見てしまいます。そして、一体どこが出している動画なのだろうと興味を持ち始めます。
コンテンツマーケティングをするのであれば、テキストに加えて動画を入れた方が良いというのは明白ですので、動画コンテンツの構築もしていくと成功への近道となるでしょう。