内定を頂き、社会人へ一歩前身した実感が湧くのが内定者研修です。しかしながら、入社前からまるで社会人同様の扱いをしていませんか?今回、実際に大学生の意見を聞いてみました。是非これを機に内定者研修の内容や期間など考え直してみませんか?
研修内容は入社後に必要な知識を補う読書や資格程度が望ましい
内定者研修の内容には入社が決定してから1ヶ月ほどで、本社に出向き実務研修が行われる企業があります。特に内定者研修が厳しいのが不動産業界です。時給1000円(最低賃金)ほどで、内見などの同伴を10月11月ごろから行われ、実際に仕事を始めたサラリーマンのようなタイムスケジュールで仕事を始めている学生がいます。
それに加えて宅建士の資格の勉強と営業や業種に関する知識の補填のための読書課題。また外資金融に就職した学生は、読書課題が50冊ほどあり、それに加えてTOEICのスコア600点以上の習得に加えて週に一度のオンラインミーティングなど、かなりの負荷のある新卒研修が施されています。
実際に内定者研修を体験した学生からの意見には「配属先も決まっていない実務関係の研修はよくわからない」「実際に入社してからおこなった方が意欲的に取り組むことができる」といった意見が多かったです。
学生からは「(就職活動時に)研修内容も事前に発表があると企業選択の時に参考になる」などの意見もありました。内定者研修には入社前からタフなメンタルを育成するといった側面もありますが、就職活動を終えたばかりですぐに新しい勉強を始めたり、必読書の読破をしたりとなかなかタイトなスケジュールになっています。
資格が必要な職場であるならば資格を、それ以外に必要な知識を蓄える必要があるのであれば必読書を内定者研修に充てることが望ましいと思います。全く内定者研修がない企業がもありますが、事前に入社後の教育マニュアルを早めに配布しておくと入社後の研修でも滞りなく進めることができるでしょう。
研修期間は年越ししてから!
研修期間として望ましいのは、後期の課題等ひと段落し学業を終了したに近しくなる年越しをした区切りのいいタイミングで行っていただけると、学業から社会への1つのケジメがつきます。年明けすぐに試験が終了します。
その後、アルバイトや卒業旅行といった予定があるかと思います。しかし、なぜ研修をするのか。徐々に社会人としての生活を刷り込み、いち早く現場で活躍する人材育成をするために行うといった1つの目標があるかと思います。
卒業が確定してから、遊び尽くして、4月からいきなり社会人なるよりも、学生としての時間を謳歌しながら課題をこなし必要最低限の知識を入れてから働く流れの方がスムーズで、個人のペース配分で行えるのも良いです。逆に早すぎると、課題が終わってからの期間が空きすぎて、知識が頭に入ってない可能性が上がります。
中には多くの時間を割いて即戦力として活躍してほしいと考える企業がこのご時世のため増えているかと思われますが、過渡期にあるのは企業だけではなく、就活生こそ時代と人生の過渡期にあります。環境の様々な変化に対応していくためにも重要な内定者研修だとは思いますが、タイミングが重要になります。
資格は試験日程からあらかじめのアナウンスが必要になり、早めの準備が必要になっていくため仕方ない部分はありますが、課題をだす際は年越し後の方が心の切り替えと環境の切り替えのタイミングが一致するため丁度いいのではないでしょうか?
まとめ
実務経験を積むのは入社後に人材教育としておこなって、実際に仕事で利用する資格や知識を頭に入れておくことが先決です。知識がある程度ないと職場で利用する言葉や内容が全くわからないで実務を行うことになります。
これでは、アウトプットばかりで、インプットがなく習熟度がかなり低くなってしまいます。ですから、先ずインプットしてその後にアウトプットの流れの方が自然で経験上身につけやすいのではないでしょうか。