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インターンシップの就業体験で仕事を「本当に理解する」ことの重要性

今年も新型コロナウイルス対策でなかなか夏らしいことができない状況は続きますが、いわゆる新卒採用のスケジュールは、今まで通り行われています。特に、夏休みの時期を使って行われることが一般化していることに、インターンシップが挙げられます。

インターンシップとは、もともと特定の仕事の経験を積むことを目的に、一定期間企業や組織にて就業経験をする期間のことを指します。最近では、日本においても、学校内だけでは得られない社会勉強ができるということで、単位取得が認められるプログラムもあります。アカデミックに学ぶだけでなく、実社会との繋がりを学生時代から持つことは、社会で役立つ人間になる上で、非常に重要なことです。

ただ、そのインターンシップにおいて、最近は「One Day インターンシップ」と呼ばれる1日単位のものだけでなく、半日単位のインターンシップも増え、ある統計データによると、半日と1日単位のものを合わせて約6割にも達するとのデータもあります。

コロナ禍でリアルに職場での経験ができず、オンライ形式になってしまうことは致し方ないとしても、半年~1日単位での就業経験というのは、どこまで意味があるのでしょうか。

この時期に行う企業側のメリットは、早期に学生とのコンタクトを図ることで、学生獲得に繋げることが狙いです。その点だけに限れば、負担が少なく効率的な半日、1日単位でのインターンシップが増えることは理解できます。

ただ、インターンシップの目的は、学生は就業体験をすることでミスマッチのない採用がゴールだとすれば、果たして半日や1日単位で何がわかるのかと疑問を持ってしまいます。企業側においても、就業経験を積ませた上でこそ見えてくる学生の人となりを判断することができるでしょうか?

一方、学生側においても、実際の就業ができれば、イメージだけでなく自分にとっての適職なのかどうかを十分吟味することができるはずです。逆に、半日や1日だけで、ほんの少しだけ、また良い部分ばかりの内容で就業経験をした方が入社後のミスマッチに繋がりそうでモヤモヤ感が強いです。

ぜひ、企業側も、学生側も、わかった「つもり」で満足するのではなく、しっかりとお互いのことを理解する場としてのインターンシップになってくれればと願ってやみません。