マーケティング部門に配属されて「オウンドメディアのコンテンツライティングをしなければいけなくなった…」「Webライティングは習ったことないし…」とお困りではありませんか?
初心者でも基本ルールさえ守れば、お客様に喜んでもらえる読みやすいコンテンツを作成できます。この記事では、読みやすい記事を作る上で、必ず守らなければならないWebライティングの基本ルールを徹底解説します。書き方の例文も一緒に学んでいきましょう。
主語・述語は一致させる
主語と述語を一致させるよう気を付けましょう。日本語は、主語と述語の間にいろいろな言葉が入ってきて、主語と述語が離れてしまう特徴があります。そのため主語と述語が一致せず、読んだときに違和感を覚える文になることがあります。例えば
NG例:先輩が「ボーナスが出たからおごってやる」と言ったので、楽しみにしています。
では、「楽しみにしている」のが「先輩」のように読めてしまいます。しかし「楽しみにしている」の主語は「先輩」ではなく、文中で省略されている「私」になっており、後半の述語は主語と一致していません。以下の例文では述語に受動態を使い、文の主語を「私」に直しました。
OK例:先輩に「ボーナスが出たからおごってやる」と言われたので、楽しみにしています。
文の主語を最初から「私」にすることで、一貫性が出て違和感なく読むことができます。文の主語は何か、主語と述語は一致しているか、常に意識しながら文を読み返すようにしましょう。
一文は50~70文字
ひとつの文はなるべく短く、余計な言葉を削って50~70文字で収まるようにしましょう。Webの文章を読む人は、腰を据えて読むことはほとんどありません。何か別のことをしながら文章を読むことが多いでしょう。流し読みの状態では長文の内容は頭に入ってこないため、離脱してしまいます。
例えば
NG例:SEOとは、検索エンジン最適化という意味であって、googleの検索結果表示の上位に自社のページを表示させることであるのだが、現在はホームページやオウンドメディアの集客に欠かせないものになっている。
といった冗長な文を読むことは、読者にとってストレスとなります。文を区切り、読みやすくしましょう。
OK例:SEOとは、検索エンジン最適化という意味であって、googleの検索結果表示の上位に自社のページを表示させることである。現在はホームページやオウンドメディアの集客に欠かせないものになっている。
ひとつの文を2つに分け、さらに改行を入れて読みやすくしました。流し読みでも意味が伝わるよう、読みやすい短文にすることを心がけましょう。
句読点や「」を活用しよう
句読点や「」を活用し、文にメリハリを付けましょう。句点「。」を多く入れることで、短文を中心に構成し、意味の取りやすい文章にする効果があります。また読点「、」を活用することで、文の見た目を短くする効果があります。
例えば、
NG例
ユーザーは必要な時に欲しい情報をいつでもオウンドメディアに探しに来てくれます。では文の切れ目がなく、読み進めることが苦しくなります。
読点「、」を打ち、文章を切りましょう。
OK例
ユーザーは必要な時に欲しい情報を、いつでもオウンドメディアに探しに来てくれます。読点「、」を打つことで、文を2つのまとまりに分け、スムーズに読み進めることができるようになりました。
また読点「、」は、関係の深い語群をまとめ、「修飾語」と「修飾語を受けることば」の関係を明確にする効果があります。
NG例:美しいあなたの文章
OK例:美しい、あなたの文章
NG例では「美しい」を受ける被修飾語が「あなた」なのか「文章」なのかはっきりしません。読点「、」で区切ることで、係り受けの関係をはっきり明示できます。OK例では「あなたの文章」と語群をまとめ、意味が分かりやすくなりました。
セリフや重要な語句には、かぎ括弧「」を使いましょう。かぎ括弧「」を使うことでメリハリが生まれ、読みやすい文になります。
NG例:googleなどの検索エンジンはユーザーの利便性の最適化を目指しています。
OK例:googleなどの検索エンジンは「ユーザーの利便性の最適化」を目指しています。
かぎ括弧内の「ユーザーの利便性の最適化」が強調したい部分だと読者に伝わります。
略語は使わない
話し言葉で使い慣れている略語を、そのまま文章に使わないよう注意しましょう。つい使ってしまいそうな略語は、以下のようなものがあります。
例
×「万一」
〇「万が一」
×「正直」
〇「正直なところ」
二重表現に注意!
二重表現とは、「馬から落馬する」など、同じ意味のことばを重ねて使う言い方です。正しいと思って使ってしまっていることも多いため、文を見直すときには意識する必要があります。間違いやすい二重表現を知っておくことが大切です。
二重表現の例は以下のようなものです。
×必ず必要だ
〇必要だ
×一番最初
〇最初
×はっきりと明言する
〇明言する
×後で後悔
〇後悔
「助詞」の使い方を工夫しよう
「助詞」とは名詞の後につく「は」「が」「の」「を」「に」などのことです。使い方を工夫することで文脈を強める効果があります。例えば、
この本を読みました。
この本は読みました。
を比較してみると「は」を使った方が、「本」をより区別していることが伝わるのではないでしょうか。助詞が変わることで、文の印象も変化します。複数の助詞を当てはめてみて、どちらがしっくりするのか考えてみましょう。
結論は冒頭に
結論は冒頭に書きましょう。なぜなら、ユーザーはすぐに答えを知りたいと思っているからです。冒頭に結論が書かれていなければ、ユーザーは離脱し、他のサイトに行ってしまいます。結論を冒頭に書くことで、ユーザーの即離脱を防ぐ効果があります。
同じ単語は繰り返さない
ひとつの文や、文章の中に同じ単語が繰り返されると、くどく稚拙な印象を与えます。
NG例:Web集客にはSEO対策が重要です。さらに、SNSやメールマガジンも重要です。
OK例:Web集客にはSEO対策が重要です。さらに、SNSやメールマガジンも大切です。
NG例では「重要」という単語が連続して出てきています。OK例では後半の「重要」を「大切」と置き換えて、文章のリズムを整えました。
類語を使い分けたり、表現を変えたりしましょう。語尾も同じ表現ばかり繰り返すのではなく、様々な文末表現をして変化を与えましょう。例えば
NG例
コンテンツライティングのテキストは現在クラウドソーシングなどに依頼している企業も多く、市場規模も成長しています。自社のことをわかっている社員がライティングするのが一番良いのですが、自分の本来の仕事とかけもちとなると負担となってしまいます。そのため、ほとんどの企業がクラウドソーシングを活用しています。
では、語尾が3回連続「ます」となっているため、単調な印象を与えてしまいます。語尾に変化をつけて、リズムよく読んでもらえるよう工夫しましょう。
OK例
コンテンツライティングのテキストは現在クラウドソーシングなどに依頼している企業も多く、市場規模も成長しています。自社のことをわかっている社員がライティングするのが一番良いのですが、自分の本来の仕事とかけもちとなると負担が増えてしまうでしょう。そのため、ほとんどの企業がクラウドソーシングを活用しているのが現状です。
文末表現を変えることでメリハリがつき、頭にすっと入ってきやすい文章になります。
読みやすい表現をしよう
簡潔で読みやすい表現にするよう心がけましょう。以下のような文字数が長い表現は避けたほうがよいでしょう。
×「~~させていただく」
〇「~~いたす」「~~する」
四文字熟語のような表現も、画面に余白が少なく重苦しい印象になります。ユーザーがストレスなく読み進められるよう、平仮名を混ぜた表現にするとよいでしょう。
×「市場好調」
〇「市場が好調」
記事のテイストに合わせて表現を変える
文章の表現を変えることで、読み手との距離感をコントロールすることができます。例えば「ぶっちゃけ」「めちゃくちゃ」といった口語表現や、「ご紹介いたします」から「ご」を外して「紹介します」にすることなどは、読み手との距離を縮めるのに有効です。
演出したい読者との距離感と、実際に文章を読んで感じる距離感が合っているか、表現が丁寧すぎないかどうかを見直しましょう。ノウハウ系の記事の場合、上から目線になっていないか注意が必要です。
例えば「~~するべき」という表現は、押しつけがましい印象を与えます。「~~すると良いと思います」とした方が、読者に感じよく伝わるでしょう。
1見出しに1コンテンツ
1つの見出しに盛り込むコンテンツは、1つにしましょう。複数のコンテンツを盛り込むと主張がぼやけてしまい、読者にうまく伝わりません。
見出しに盛り込むコンテンツを1つにするためには、記事を書き始める前に骨子を作成し、各見出しに書く内容を決めておくことが大切です。
画像も使おう
いくら文章が良くても、文章だけが羅列されたページでは、ユーザーは息苦しさを感じてしまい読んでもらえません。ユーザーの読む気力を奪わないよう、画像を適宜挟み込みましょう。
画像は、流し読みする読者の目を止めてくれるフックの役割を持っています。一度目を止めてくれることで、画像周りの文章が読まれる可能性が高まります。
改行は適度に行う
適切な文章量で改行していきましょう。さらに、文章の間に余白を入れることで、読みやすい文章になるでしょう。Webの文章は、今やパソコンよりもスマートフォンで見ることが多くなっています。
スマートフォンで見たときに、適切な改行になっているか、余白が多すぎて無駄なスクロールが多くなっていないかも確認しましょう。
箇条書きも駆使しよう
箇条書きを使うことで、文章を書くよりも要点を簡潔に読者へ伝えることができます。箇条書きで表記できるところは、できるだけ箇条書きを用いるようにしましょう。
環境依存文字は使わない
環境依存文字を使わないよう注意しましょう。環境依存文字とは、パソコンやOSなどが異なる環境で表示させたときに、文字化けしたり表示されなかったりする文字のことです。環境依存文字は以下のようなものがあります。
丸囲みの数字
ローマ数字
会社名で用いられる括弧囲みの文字((株)を一文字にしたものなど)
単位記号(m2を一文字にしたものなど)
元号が一文字になったもの
カタカナ表記の単位(ミリが一文字になったものなど)
難解な漢字、旧字体など